すましてた君がゆっくり踊る 最後の曲

君が欲しかった未来を

わたしは無下に過ごす



読書をするわけでもなく

映画をみるわけでもなく

ましてや、でかけることもなく

何をすべきでもなく

だらだらと消費する

(それはそれは不精という言葉がぴったりなくらい)



でもさ、君は怒らないと思うよ

毎日を一生懸命に

精一杯に過ごすだなんて

うさんくさいもの

ぜんぶを、ぜんぶ

必死に生きるなんて

それこそおかしな話



余命があるから

だから毎日を大切に?

みんな永遠じゃないよ

まぁ、期限付きになったからって

躍起になるのも

振り回されて疲れちゃう



できることなら、ゆっくり丁寧に

たまに怠惰に

紅茶をのんで

君を思いながら過ごす



たまに泣くのはご愛嬌さ

ねぇ、それでかまわないだろ?

君を失ったせかいで

笑ってばかりもいられない

落ち込んでばかりもいられない



なにもかもが ばらばらで

合致しないせかいを

素面で通り過ぎるほど

できた人間じゃないけど

逃避する気もないから

心配しないで



うそ

心配してくれ

大丈夫、て言って

手を握って引き寄せて



連れてってくれないか



こんな夜にさ

いつもみたいに

君に会いたいよ



君の体温

君の匂い

君の舌

君の吐く息



たまに泣くのはさ

ご愛嬌、さ



あいしてる

本音を言えば

今だってどうしていいか判らない

明日も その先も